○広隆寺、山門前
パトカーが止まっている。

○同、境内
せむし男が掃除をしている。

○同、本殿、外
警官が一人立っている。
木蔭に愛と太一が潜んでいる。

○同、本殿、内
国宝像の脇に警官が一人立っている。
住職と出羽、亀山が話している。

(出羽)「もうこれで大丈夫でしょう」
(住職)「ありがたいことじゃ。万が一国宝が盗まれ
でもしたら、この寺は潰れてしまう」
(出羽)「絶対に大丈夫です。この私が変面を捕まえますから」
亀山、像に見とれている。

○撮影所、食堂、内
原田、山本、木村、高田が食事中。
愛と太一が入ってきて報告をしている。
(山本)「そうか、何の変化もないか」
(原田)「仕事は真夜中だ。今のうちに眠ってたほうがいい」
皆うなづく。

○高台の草原
眼下に京の町が見えている。
おおいびきをかいて昼寝している変面一味のイメージカット。

○京都府警、本部長室、内
腕組みして空をにらむ山本本部長。

○安アパート、外、夜
安アパートの夜の全景。

○同、内、廊下

○同、内、原田の部屋
六人が雑魚寝をしている。
原田、目を覚まし時計を見る。
(原田)「あっ!おい、みんな起きろ!」

皆、目を覚まし起き上がる。
(山本)「それでは、みんなは、本殿のよく見える木蔭で
じっと見張っとくように。俺と原田は、周りをパトロール
してから木蔭に行く。夜でも分かるよな?」

(愛と太一)「まかしといて」
(山本)「じゃ、行くか」
(原田)「ああ」
皆、立ち上がる。