ーー… 入学して3日。 ラッシュの満員電車にも、いい加減嫌気がさしてきた。 「あ、雨…」 「わーほんとだ! 桜散っちゃうねー」 どこからか、そんな声が聞こえた。 雨…か… 窓の外が暗い。 「菜々!」 改札を出ると、中学からの親友、朱奈が待っている。 『日常』になりつつある光景。 「おはよ。」