心配すんな、と頭を撫でる歩の姿に、涙が零れそうになった。 「なー菜々?」 「なーにー?」 「好きやからな、ずっと。」 「え…?」 「なんとなく、言いたくなった」 歩の笑顔は、少し不安そうで、まるで、全てを知ってるようにさえ見えた。 「…私も、ずっと好きだよ」 震えそうな声を抑えて、繋いだ手をギュッと握りしめた。 ずっとずっと… この手を離さない。 だから歩… 離れていかないで…