そうして席に着いたのはキッチンからやって来た、結婚2年目を迎える妻の怜葉だ。 日本人形のような清楚さで今日も美しい彼女に微笑むが、思い詰めた表情になっていく。 「どうし、」 「聞きたいことがあるの」 「何があった?」 真剣な怜葉の面持ちにただならぬものを感じ、そこで表情を変えた。 大切な彼女を苦しめるものは出来うる限り排除したい。これは出会った時から変わらない思いだ。 「わ、私と星矢(せいや)がいるのに、……彗星、浮気したの?」