『なにするの?…学校遅刻する』 「送る」 と、 優真くんは言った。 優真くんは左手で私の腕を掴み、右手で携帯を取り出して、どこかに電話をしていた。 私の腕には優真くんの手がある。 少し力が強くて…痛いくらい。 「車で現場行く。うん、…用事があるから」 電話が終わると無造作にカバンに携帯をしまって、車の鍵を開けた。