リビングに戻ると…
帰る気がなくなってしまった。
優真くんにわがままを言って急遽泊まることにしたけど、明日はまさかの5時起き。
自信はなかったが、それでも優真くんと一緒にいたくて帰らなかった。
結菜頑張ってみます。
『寝れなーい』
「うるさい」
真顔の優真くん。
私はふてくれて優真くんに背中を向けた。
すると、状況を把握した優真くんが後ろから抱き締められた。
『やだ』
「結菜ごめんね」
『早く寝なよ』
「怒ってるし…」
私はパパに似てしまった。
こういうとこ。
寝ると大丈夫だけど…その日は立ち直れないめんどくさい性格。
「手だけ繋いで」
優真くんは大人。
喧嘩にならないのが嬉しい。
私は手だけ差し伸べて目を瞑った。

