優真くんは姉の話をしたがっていたけど、 私は話を逸らす。 優真くんは仕事の話をしたくないから話を逸らして、話が成り立たない。 最後には沈黙。 テレビの音だけが部屋に響いていた。 『つまんない』 「全然つまんなくない」 『帰ろうかな』 「明日学校ないでしょ?泊りに決まってじゃん」 …決まってるって。 完全に優真くんに主導権を握られてる。 『やだ。』 なんて反抗してみるけど… 本音は泊まりたくて仕方ない。