『あ!』
CMにケーキが映った瞬間ケーキを作っていた事を思い出した。
ありがとう、CM。
初めてCMに感謝をした。
私は優真くんと繋いでいた手を離して冷蔵庫に走った。
思いっきり手を離してしまい、
少し不機嫌な優真くんに台所を挟んで言った。
『優真くん退院おめでとう』
「ありがと」
『って事で…ケーキ作って来たの』
「まじで?」
お、気分直った。
単純な男だな~
『じゃじゃーん』
「うわー食べたい」
私はスプーンを1つとケーキが乗っているお皿を優真くんに渡した。
機嫌が良い優真くんはケーキを食べている最中私に“あーん”をしてくれたりした。
こんな笑顔の優真くんは…
久しぶりに見た。

