「雪空、かーえろ!」

「あっ、ごめんアキ。今日用があるから一緒に帰れないの」

「また頼まれ事?雪空もよくやるよねぇ…めんどくない?」

「ううん、別に苦に思ってないから」


今回の頼み事以外は、という言葉が後に付くが、それはあえて言わない。


「まあ頑張って!じゃあねー!」

「うん、またね」


ひらひら手を振りながら早足で帰っていくアキに私も振り返し、姿が見えなくなったところで、勉強する場所だと指定された図書室へ向かった。