なかば、いや、かなり強制的にあたしは
空遥に連れて行かれた。
電車で何回もあたしを通勤通学の波から
守ってくれたり、
気を使ってくれたりと、
よく分からないけど、助かったは助かった。
「お前、これから毎日俺と通学な?」
と、ニカっと笑われた時は不思議と嫌じゃなくて
むしろ暖かい気がした。
何がかは分からないけど。
学園の最寄駅に付く。
お互いクラスが離れているため
渡り廊下で別れた。
人々がみんな輝いて見える。
嬉しそうに彼氏の話を振りまく女子。
ニコニコとポーチを見せている女子。
楽しそうに野球の事を語り合う男子。
自慢の一発芸ネタを披露し合う男子。
みんな輝いて見える。
小さな事で笑い合って
些細な事喧嘩になって
どれもこれもが記憶として鮮明に残る。
ずっと忘れない。
あたしだってそうなりたい。
でもなれない。
