お店にいる人(お客さん、店員さん含め)の視線………特に女性のもの、をひしひしと感じながら、商品を見る。
「あ……」
ネックレスの置いてあるエリアまで来たとき、思わず声を上げた。
せれに気づいた汰斗さんが、「ん?」と言いながら顔を寄せ、私の見ていたネックレスを指差した。
う、わ……近い…。
「これ、気になったのか?」
「え、は……えっと、」
横を見て、思いのほか近くにある、整った顔に戸惑っていると、汰斗さんが、私がさっきまで見ていたネックレスを手にとった。
そして、私の胸元にそのネックレスを当ててみせた。


