取りかかったのはいいんだけど、何か、後ろからの視線が痛い…。
なんか見られてる気がする。
後ろ…向いてみようかな……。
大丈夫、私なら出来る。
「……………」
『……………………………』
後ろを振り向いて、すぐにまな板と包丁と野菜に目を戻した。
いやいや、なんで全員こっち見てんの?
テレビつけてんだから、テレビ見ればいいのに…。
うぅ…、お母さん何とかしてよ〜…。
野菜を切りながら、心の中でお母さんに助けを求めていると、お母さんから声が上がった。
「そうだ、今日みんな泊まってくでしょ?お風呂沸いてるから、入っちゃって!」
お母さんに期待した私がバカだった。
なんか着替えちゃんと持ってきてるし…。
いつそんな約束したの?
はっはっはっ
もういいや…どうにでもなぁれ…。
とりあえず料理終わらしちゃおう。


