「あ、夏恋!今日のご飯は何?」
「んー、和洋折衷でいこうかなと」
「和洋、せっちゅう…?」
「あー、うん……和食メニューと洋食メニューを何品かずつでいこうかなと」
「そっか!楽しみにしてるね!」
そう言ってお母さんは、ルンルンしながら桐山さんたちのところに戻った。
よし、料理がんばろう。
メニューは、肉じゃがと豆腐ハンバーグと、後は軽く摘めるもので、だし巻き卵とお野菜スティックでいっか。
肉じゃがの具材の準備をしようと思ったところで、インターフォンが鳴った。
いつもの癖で、玄関に向かおうと後ろを向いたら、すでにお母さんがリビングの扉から出て行くところだった。
お母さんが出るなんて珍しいと、失礼なことを考え、再び具材の準備をしようと思ったら、いきなりリビングが騒がしくなった。
何事かと思い再び後ろを見たら、何か……こう、厳つい人たちがたくさんいた。
え、無法地帯?
若干ずれた思考回路になってしまい、こういう人たちは、ガン見しないほうがいいと判断し、今度こそ調理に取りかかった。


