「ありがとう!お母さんも喜びます」 しばらくおばさんと談笑してから、また歩みをすすめると、いろんな所から声がかかった。 声をかけてくる人達は、おばさんと同様、引っ越すことを知っていて、「餞別だ!」とか「つまらない物だけど…」と言って、いろんな物をくれる。 そして、商店街を抜けるころには、私の腕では持ちきれないほどの荷物があった。 (商店街の人達が気を使って、紙袋をくれました) お母さんの顔の広さには、いつも驚かされる。 でも、そのおかげで私も、いろんな人と知り合いになれたんだけどね。