傍にいさせて






中から、「どうぞ」と返事があったので、「失礼します」と一言いって、扉を開けた。



中に入って思ったことは、とりあえず理事長先生が派手で意外と若かったこと。


そして調度品?ソファーとかが、いかにもいい値段しますーみたいな雰囲気を漂わせていること。




「立ちっぱなしもなんだから、そこに座って」


「あ…失礼します」




促されて座ったのは、高級そうなソファー。


座るだけなのに、嫌に緊張した。



私が座ったのを確認すると、理事長先生も私の向かいのソファーに座った。



長い足を組み、これまた長い指を交差させて、組んだ足の膝の上に置いた。


これは、スタイルが良くて顔も良い人にしか許されない格好だなと思った。


足の短くて、顔もイマイチな人に目の前でこんな偉そうにされたら、ムカッとくるだけだもんね。



私がしばらく理事長先生に見惚れていると、その視線に気づいた理事長先生が話しかけてきた。