「やっさんも湊も、あんたをここに馴染ませようとしてるだけだから、悪く思わないであげて」
「あ、私は別に……」
少し微笑んで言われ、顔が赤くなった。
よかった…このクラスで。
確かに、不良っていう偏見だけで決めつけるのは失礼だよね…。
「やっさーん、渚がナンパしてるー」
「してねーから……俺、緒方 渚(おがた なぎさ)、よろしくな」
「あ、はい…えっと……」
「渚でいいよ、呼び方。湊と同じでいいから…あと敬語も」
「あ…うん、渚くん」
湊くんと渚くんと話してたら、ホームルームが終わっていて、これから授業だと思うのに、ぞろぞろと教室から出て行く生徒
。
不思議に思っていると、それを察してくれたのか、湊くんと渚くんが話しかけてくれた。


