傍にいさせて






とりあえず、ガン見されてることに気づきながらも、速水先生の隣に立つ。



先生に視線を向けると笑顔を返され、自己紹介をする。




「えっと…、今日からこの学校に来ました、龍崎夏恋です、よろしくお願いします」




顔を上げて、できるだけ不良さんたちを見ないように、教室の後ろの壁を見ながら自己紹介をし、頭を下げた。


一拍置いて頭を上げて、今度は目線を下に向ける。



隣から、先生の笑いを堪えるような声が聞こえた。




「龍崎の席は、窓側の一番後ろな」


「はい…」




先生に言われた席まで行き、席に着く。


さすがに、足を出して転かそうとする幼稚な人はいないか…。



そのことに軽く安堵していると、隣から声がかかった。