短編集



……さすがに寂しくなってきた。

………電話長いよ。

さすがに私も邪魔しちゃいけないっと思って、静かに座ってる。
龍くんは大手企業の期待の星なんだって。だから今話している内容も、聞いているかぎり大事なお話しそうで………。

だけど………

さすがに構ってくれないから寂しいよ……

名前を呼びそうになるけど、グッと我慢して、目の前にあるコップに手を伸ばす。

…あれ?飲み干しちゃったんだ。

とりあえず、お皿とかかたずけよう。

立ち上がって、コップとお皿を持つ。龍くんのコップを見ると中身は入っていたけど、さすがに温そうだったので、入れ直すことにした。