いちごあめ

 ヤバい…!
 平常心、平常心…!
 仮にも俺はたとえ教育実習生でも生徒達からは先生と呼ばれる立場になるのだから。
 1人の生徒に特別な扱いをしてしまってはいけない。
 そして俺は目を逸らし、教室を後にした。
 正直、ここの制服を着たふーは、可愛いかった。
 「あーもー…!」
 職員室の片隅。
 俺のためにだされた、たった2週間しか使われない机の上で、そう言って塞ぎこんだ。