いちごあめ

 車が発進した後沈黙が続いた。
 気まずい…。
 やっぱり告白みたいなこと言ったから、引いているのかな…?
 それとも、私をどうやって諦めさそうか考えている…?
 …でも…どうして私を抱きしめたの?
 私を振る気なら抱きしめないで…。
 そんな言葉は心の中で留まって消えていく…。
 …全部この沈黙のせいだ…。
 この沈黙を破ったのはひーくんだった。
 「…なぁー…。ふーは、この3年間寂しかった?」
 …そんなの当たり前だよ…。
 「うん…」
 「俺も寂しかった…。ふーと会えなくて…」
 ねぇーひーくん…。
 私を振るつもりならそんなこと言わないで…。
 こんなにも嬉しいこと言われて、私の気持ちを受け取ってもらえなかったら、私、立ち直れないよー…。