いちごあめ

 「おい…。逃げるとは失礼な」
 「ひっ!」
 頑張って玄関まで走ったのに、あっさりとひーくんに見つかってしまった。
 日ごろの運動不足を始めて恨んだ。
 「職員室の前に居ないかったから。やっぱり逃げていたな」
 「…逃げてない…」
 「はぁー。それならどうしてこんなに汗をかいているのかい?」
 「…さ、さっき顔洗ったから…」
 これは無理がある…。
 「はぁー。そんなに俺と帰るのがいや?」