いちごあめ

 「あ…天月先生…」
 しろどもどろになりながら、ひーくんに話かけた。
 「あー。それじゃあ、生徒指導室借りよか」
 …これが3年ぶりの始めての会話…。
 そりゃあ職員室で幼なじみ丸出しの会話をしたら、明らかに怪しまれる。
 これが妥当な会話だ。
 生徒指導室に向かう間何も話さなかった。
 ひーくんは私のこと忘れちゃった?
 それとも私と幼なじみと思われるといやなのかな…?
 少し前を歩くあなたの姿を見ると、私の知っているひーくんじゃないような気がしてすごく不安になる。