あなたへ

家に帰ると部屋の隅で膝を抱えている健を見つけた


『ただいま』


私は健に近づき言う


『おかえり』


健は笑顔で言ってくれた


『ちゃんと話してきたから、もう彼とは連絡取らない、私は健の側に居るからね』


『結衣、よかった…帰ってこないかと思った』


健はやっと安心したのか私を抱き締めた


『健…携帯新しくしたくない?』


『うん…したい』


きっと健の不安を取り除く事は多分一生出来ない


だから私は携帯を代えないかと健に言う


壱との関係をたつためにもその方がいい


健と一緒に新しい携帯を買った


『お揃いだね』


『ああ…俺瑞樹と課題別に出来るように先生言ってみるな』


健もまた私の不安を取り除こうとしてくれていた


それだけで嬉しかった