あなたへ

楽しいはずの夏休みが私にとってしんどい日々に変わっていった


私は健に隠れて壱と過ごす日々が増えて行った



健は私に隠れて彼女に会う日々

私たちの関係は確実に壊れていた


『結衣、今日バイト?』


久しぶりに健に聞かれた


『そうだけど』


『そっか、明日は?俺ちょっと実家に帰ろうとおもうんだけど』


『明日もバイト、帰ってきていいよ』


私はそう冷たく言うしかなかった


『わかった、じゃあ2日、3日帰ってくるわ』


『はいはい』


この時私はどうせ彼女と会うんだって彼女と出掛けてるんだって思いこんでた



健が辛い思いをしてたなんて思いもしてなくて


健への不信感を抱いたまま壱への思いを大きくしていっていた