あれから数日

変わったのは壱が家に来なくなったこと


あんなに毎日来ていたのにまったく来なくなった


私と健は毎日変わらずバイトに行ってる


最近は健もバイトが忙しいのか帰りが遅い日も多くなった


壱の事は健も何も知らないらしい


そんなある日健が珍しく休みに出掛けると言った


『誰と行くの?』


何となく聞いた私に健は


『バイト先の人』


少し間を開けて言った


何か変だと思いながら気にしない事にした


健が出掛けた日に私はバイトまで暇だったから街をブラブラしながら買い物をしていた


そして見てはいけないものを見てしまったんだ


『うそ…なんで』


思わず口にした


そう今私の目に写ってるのは…


健の姿


しかも隣には…あの彼女…瑞樹が…健の腕をつかんで笑ってる