あなたへ

テストに入る前に久しぶりから来た莉子からの電話でそう話してたから


『莉子たちも長かったのにな』

健は言う


『そうだね、一番に結婚すると思ってたのに』


そう莉子は彼氏と幼馴染みで高校に入る前から付き合っていた

仲が良くて私たちの憧れでもあった


そんな二人の別れに私はショックをうけて電話の向こう側で泣き続ける莉子に何も言えなかった


『わからないもんだな、俺たちはずっと一緒だからな』


不安な私の気持ちをわかったのか健は笑顔で言ってくれた


『うん、わかってるよ』


『あ、壱からはなんて来てたの?』


話を変えるように健が聞いてきた


『バカ結衣ちんへ、誕生日おめでとさん19歳ですか、俺はまだピチピチの18歳ですよ、一歳の差は大きいぞ、まあ今日は俺は優しいから健を一日貸してやるよ、まあ二人きりで楽しんでな…だって…何かむかつく』