あなたへ

健から缶を取り戻そうと立ち上がるとフラつく足


『バカ、急立ったら危ないだろ』


健が支えてくれた

『壱、たけちゃんがいじめる』
『いじめてません』

『たけちゃんは誰にでも優しいもんね』


『それは気のせい俺はお前にしか優しくない』

『嘘だ…たけちゃんは優しいのら~』

もう何か頭フラフラで何を言ってるのか自分でもわからない


『結衣、座りなさい』


『え~ん今度はおこりんぼたけちゃんだぁ~』


壱は私たちのやりとり見て爆笑してますよ


『たけちゃん優しくしてやんなきゃ嫌われんぞ』

壱が健に言う


『そうだ、そうだ、彼女にだけ優しくしろよ』

むくれながら言ってやる


『わかったから、ほらおいで』

健は手招きする


『ギュ~ってしてなのら』


『わかったわかった』


健はそう言い抱き締めてくれた