あなたへ

壱はそんな私を見て続けた


『早く幸せになれよな、俺の願いはお前ら二人が幸せになることなんだから』


『それを言うなら壱も早くいい人見つけて幸せになってよね』


そう私の願いは健に思いが伝わることはもちろんだけど壱が幸せになってくれることも大切なんだよ


『まあ俺はそのうちね』


それからも私はお酒を飲みながら壱に健の話しを聞いてもらった


本当に壱とこうやって話せる日が来るなんてあの頃は想像出来なかった



壱との出会いはきっと私を強くするきっかけになったんだ


『よしわかった、今から健にメールして呼ぶか』


『絶対嫌だ、壱が居るとややこしくなる』


『だろうね、まあ健が俺に会いたがらないか』


なんて壱は寂しそうに笑う


私の願いはもうひとつあることに気づいた


健と壱が昔みたいに戻ること…


そんなことを願いながら私は壱と楽しくお酒を飲んだ