あなたへ

どうやら壱の電話の内容は冬からこっちに転勤が決まった報告だったらしい


『そうなんだ、じゃあまた飲みに行こうね』


『俺なら平気で誘えるのにな』


なんて言う


『だって壱は友達だから』


『健が聞いたら泣くぞ』


『泣かないよ、今はもう何とも思ってないかもしれないじゃん』


『それはわからないだろ』


『そうだね、健の会社の仕事終わったらゆっくり健と会って話してみるよ』


『おう、またいい報告待ってるわ、じゃあまたな、あんまり頑張り過ぎるなよ』


そう言い電話を切った壱


今は本当にいい友達として付き合えている


健とも恋人に戻れないとしてもいつかこんな感じになれたらいいと最近思える様になった


私は返せずに居たメールを返す事にした