あなたへ

あまりにもあっさりしている橘さんにやっぱり冗談なのかと思ってしまう


それから普通に話をしながら食事をした


『結衣?』


急に名前を呼ばれて振り返ったら莉子が居た


『莉子』


莉子は私を見てから橘さんに頭を下げた


『会社の先輩なの』


そう莉子に説明した


莉子は何か言いたそうだったけど橘さんを見て言葉を飲み込んだ


それに気づいたのか橘さんが言う


『僕ももう帰るから神埼さん友達と先に出ていいよ』


そう言われて私は橘さんに頭を下げて莉子と店を出た


莉子に連れられて私はバーに来た


『結衣、色々聞きたい事があったの、こっち戻ってきてたんだね、会えてよかった』


莉子はそう私に言う


『ごめんね、色々あったんだ』

私は申し訳なさそうに莉子に言った