翌日起きるとリビングでごろ寝してる男たち


机にはあり得ないくらいの空の缶が散乱してる


『健…』


健に声をかけに近寄るけど起きる気配すらしない

まあいいかと思い立ち上がろうとしたら

腕を捕まれてしまう


振り向くと壱が私の腕をがっちり捕まえている


『ちょっと…』

そう言う私を彼はそのまま引き寄せる

そして…

『南行くなよ』

切なそうな彼の顔


思わず彼を見つめてしまった

そのまま彼はまた眠った

私は彼から腕を離して慌てて家を出た


びっくりした…そして胸のドキドキが静まらない


健以外にあんなに強く見つめられたのははじめてだった


彼の切なそうな顔が頭から離れなくて


あんな顔をした理由を私は気になって仕方なかった