返事が出来ずに居る私に健はそれでも優しく言ってくれた


『すぐに返事しなくていいよ…ほら結衣が就職活動で悩んでたから、そういう考えもあるってだけだから、結衣がちゃんと就職決まってからのがいいならまたその時にもう一度プロポーズするよ』


『優しすぎるよ健は』


私は健の言葉を聞き泣きながら言う


だって本当に優しすぎるから…


そしてちゃんと考えようそう思った



何もかも中途半端じゃダメなんだって



壱の事も就職活動の事も



『ほら泣かないの…俺はずっと側に居るから』


そう笑って涙を拭いてくれた


『ありがとう』


その言葉しか言えなかった



その日から私は卒業してからの事を前よりもっと真剣に考えるようになった