あなたへ

そんな私を見て健は


『ごめん…起こしたか?寝よう』


そう言いまた抱き締めた


『大丈夫…健もっと強く抱き締めて寒いよ』


私は健に甘える


『じゃあ俺が暖めてあげる』


そう言い更に強く抱き締める


私は健を強く抱き締め返して一緒に眠る


少しして健の寝息



健の顔を見る


幸せそうに眠っている健に少し安心して


私もゆっくり眠りに着いた




夢の中で壱じゃなくて健が泣いてた



あの夏健のお母さんが亡くなった日に力なしに泣いていた健の姿が現れて


『俺には君しかいない…君しか』


そう私の前で泣き続ける



私はそんな健を抱き締める


『大丈夫だよ私はずっとあなたの健の側に居るから、どこにも行かないから』


健はやっと笑顔を見せてくれた


そこで夢から覚めてしまった


横にはまだ眠る健が居た