あなたへ

そのまま私は髪を乾かしすぐにベッドに潜り込む


冷たくてひんやりしているベッドでウトウト眠ってしまう


気づけば健が横に来て私を抱き締めながら私の頭を撫でていた

そのまま健の胸に顔を埋めて遠退く意識に身を任せていた


でも健の小さな小さな一言が私の意識をまた取り戻せる


『結衣、好きだよ…だから…居なくなるなよ』


あまりに切ない声


健が不安がっているのだけは痛いくらい伝わった


私は健をこんなにも苦しめてる

確かに最近あまり時間が合わないし夜は健がバイトで遅い


話しをする時間も中々ないしデートに出掛ける事もない


健もやっぱりいくらか不安だったのだと思う


私は健に気づき起きた振りをした


『健…』


眠い目をこする本当は意識は完全に取り戻していたから眠くはないけど