あなたへ

私はただ聞いているしか出来なかった


『彼女ね南って言うんだけど南と出逢ったのは高校入ってすぐだった仲良くなって付き合いだしてずっとこの先も一緒に居るんだろうなって思ってたんだ…でも高2の冬に些細なケンカして…あの時俺が南を止めてたら引き止めてたら南は事故に合わなかった』


壱の声が震えてる


『だから南を忘れるためにも俺は地元を離れたんだ…そこで桜に会ったなんとなく付き合ってた時にお前に結衣に会ったんだ…健の彼女だってわかってたでも惹かれたんだお前に…お前と居たいって…気づけばお前のことばかり考えてた』


壱が私を見て笑う


壱の気持ちが痛い


『でもやっぱりダメだよな健の大切な幼馴染みの彼女なんだもんなやっぱり神様は残酷だよな…結局俺は大切な人の側には居させてもらえないんだよな』


切なそうに言う壱