あなたへ

それから壱は30分間店には入らず外に座り込む


私はバイトを終えて壱の元に行く


『壱、大丈夫?』


『ああ結衣ちんか、フラれたよ』


そうまた笑う壱の横に座る


『いいの?追いかけなくて?』


『ああ、潮時かな…てかそんな好きじゃなかったし』


壱は寂しそうに言う


『じゃあなんで付き合ったの?』


『なんとなく、なあ結衣…話し聞いてくんないかな?』


壱は遠くを見て言う


『わかった…聞く、場所変えよう』


なぜか今の壱をこのままほって置くことが出来なかった


『俺んちでもいい?』


『うん』


私は思わず言ってしまった


でも健への罪悪感よりも壱の寂しそうな目が気になって


壱は何を思っているのか知りたくて私は壱に着いて彼の家へ行ってしまった