俺は目の前で起きている状況を把握できていなかった 「時雨、座りなさい」 俺は親父の隣に、そして雛の前に座った 雛が笑う…… あの頃とちっとも変わってない顔で笑う 何考えてるんだ 「時雨、雛ちゃんと会うのは久しぶりだな。 実はな、二人は婚約者なんだよ」 「はあ?!」 ハッとして口を押さえる 婚約者……雛が……?