樹里は一瞬悲しそうな顔をしたがすぐに笑って大丈夫と言った。 無理して笑ってるのが分かる。 ごめんな――…… その日は家に帰らずに親父の会社へ向かった。 自動ドアが開き中に入るとそこにいた人たちが挨拶をしてくる。 「時雨様っ……!」 「時雨様よ! やっぱりかっこいいわぁ」