昼休み―― 中庭で時雨君を待つ。 「樹里」 「時雨君!」 時雨君の姿が見れて安心する。 やっと会えた―― たった何時間か会えないだけだったのにこんなに寂しかったなんて……。 「朝は悪かった。 親父に呼び出されてな……」 「大丈夫だよ。 それよりご飯食べよっ? あたしつくってきたんだぁ~」 あたしはお弁当を広げた。