突然聞こえてきた男性の声に、一同は驚く。

気がつけば部屋の隅。

灰色の短髪、サングラスをかけた三十代の男性が立っていた。

顎には無精髭。

グレーのスーツに黒のネクタイという服装。

「何者だ…あんた」

すかさず狙撃銃の銃口を向けるラルフ。

元海兵隊の彼をはじめとして、この部屋にいる者誰一人として、彼が侵入してきた事に気づかなかった。