天神学園高等部の奇怪な面々33

最初に気付いたのはアンだった。

端正ながらも無表情な顔が、一瞬僅かに強張る。

「重力震反応あり…空間に僅かな歪み…」

途端に、彼女は走行中のバスの中で立ち上がる!

「皆さん伏せて下さい!」

「えっ…?」

アンの突然の叫び声に、キョトンとする生徒達。

直後。

「「「うわぁあぁぁあぁあぁっ!」」」

バスを襲う大きな震動。

同時に窓から飛び込む強烈な閃光!

目も眩むような光の中。

「……!?」

『欲望』を司る魔法使いのアリーシェは、一瞬だがバスの目前にあったものを確かに見た。

「…魔方陣…?」