Survival Travel

もう私には冷静に物事を考える余裕なんて無かった。
すぐにでもこの現実から目をそらしたい…逃げたい。

そう思い、私はがむしゃらに走る。

少しでも遠くへ…。
ここから離れた場所へ…。

私を連れてって…。

「いろは!?」

誰かの声がする…。

あれ?
私以外に誰もいる訳無いんだっけ?

もう、どうでもいいや。
何もかも。

そっと目を閉じた。