求*幸福~愛しい人はママだった~【完】



「ごめんね、一時間も待たせてしまって、もう、こんな時間だね…明日は仕事なんだよね?」聞いてみると「明日は9時に豊が迎えに来るから、それまでに準備が出来てればバッチリ。今も、その話だったりテレビみたりで、そんなに待たされたって感じてないから、気にすんな、な?」と、優しく言ってくれた。



「で、紗彩は寝た?」



「うん、もう、ぐっすり…よほど楽しかったのね…ありがとう。」



「いや、俺は俺で楽しんだし、紗彩のためって行った訳じゃないよ?」



「うん、それでも、普段はなかなかああ行ったところに出掛けないから、連れ出してくれて、感謝してるの、私もとっても楽しかったし。」



しばらく、こんな調子で話していた。



「なぁ…彩乃?」



翔哉が声のトーンを少し落として、真剣な顔をして呼び掛けてきたから、ドキンッとして、なんだか緊張が体を縛りつけた。