求*幸福~愛しい人はママだった~【完】



**********

寝室とキッチンだけはなんとか生活出来るようにと片付けて、どうにかなった夜8時過ぎコンビニのおにぎりを食べているところに、紗彩の夕飯を済ませてから、母親が連れてきてくれた。



「あらぁ、意外と片付けられたじゃないの、これなら明日から大丈夫そうね?」



ぐるりと見回しながら母親が言う。



「うん、なんか、今日は過ごしやすい1日だったし、身体がサクサク動いてくれて、頑張れちゃった」



彩乃はふんわりと微笑みながら答えた。



「じゃぁ、私は帰るわよ?とにかく、無理はしないで、何かあったらすぐ家に来なさいよ?」



そう言うと、紗彩にバイバイとしながら母親は帰っていった。