「まず…ネットに最初に投稿されてた写真ですが…俺と、俺が想いを寄せてる一般の方、そして、その方の、お子さんです。」そこまで話しただけで、ざわめきが大きくなった。
ただ、まだ、次の言葉をみんなが待っていて視線が翔哉に集中している。
私の眼もみんなと同様、翔哉を見つめていた。
「彼女とは…3月に街中で出会いました…俺の完全な一目惚れって感じで、ほんの少しだけ知り合いとして話をしだしました。その後、彼女の人柄に更に惹かれて、お付き合いしたいと申し込みました…でも。個人的な話なので詳しくは言いませんが、ご主人が亡くなられていること、お子さんがいることなど聞き、1度は断られました。」
ゆっくりとしっかりと、言葉を確かめながら話をしている翔哉を、ただただ、何も見落とさないように、見つめながら聞いていた。

