男性医師がそっと彩乃の背中に手をあてながら、少しだけベッドの側へと近づかせ話し出した…。
「小林幸太さんは、午後10時16分に現場に到着した救命救急隊員が救命措置を取りながら10時40分、当病院に搬送されそのままこの処置室に運ばれました。」
「頭部からかなりの出血があり、意識がない状態で…それから我々も出来る限りの手を尽くしたのですが…ご主人は、十数分前に心肺が停止、すぐ心臓マッサージ等したのですが……」
(っ、何を、この先生は話してる?)
( 幸太?何でそんなところで寝てるの?)
「今から小林幸太さん、確認をさせて頂きます…。」
静かに医師は言うと、モニターを見たりいろいろな器具をチェックしたりしながら、胸元から小さなライトを取り出した。

