またすぐに看護師が戻り、感情を抑えた声で話しかけてきた。
「小林さん、こちらにどうぞお入りください。」
そう言って処置室のドアを開けてくれた。
「は、ぃ…」
彩乃はそれだけを言うと、再びまどろみ始めた紗彩と共に震えてなかなか動かない足をゆっくりと進めた。
さほど広くないその部屋の中には数人のスタッフと先程の医師と思われる男性、そして、ベッド…に…幸太……
ギュッ!!と、紗彩を抱く腕に力が入る。
目の前が霞んでゆくのを止めることが出来ない。
ベッドの上の幸太はいろんな器具や管が体についたままで、目は閉じたまま…

