求*幸福~愛しい人はママだった~【完】



一瞬ひるんだが、直ぐに近くを通りすぎようとした、看護師の腕を掴んだ。



「すいません!!小林幸太、どこですか?会わせて!!主人なんです!どこ?!」



すると、その看護師はパッと振り返り嫌な態度をせずに真剣な顔つきで教えてくれた。



「!!小林さんの、奥様ですね!いらしたんですね、今、先生に言ってきますから、ここで、ほんの少しだけ、待って下さいね!この部屋に居ますからね!!」



直ぐ目の前の部屋にその看護師は飛び込み、グリーンの手術着のようなものを着た男性に何か話していた。



その男性がちらりと部屋の上半分がガラスになったところから彩乃の方を見ながら、また、視線を看護師に戻し何やら言っていた。



その目は大きな悲しみの色をしたものだった…。