少しだけドキドキしているこの気持ちは何だろうか…と思いながらも、それ以上考えることを止めて、メールを開く。



『今日も暑かったよな、二人とも元気か?ドラマで夜中までなんだけど、久々に今、まともな食事してる。また、彩乃の料理が食べたいな。じゃぁまた』



読み終わると自分の顔がいつの間にか微笑んでいた。



ハッとして、口元を引き締める。



あの人は芸能人で、たまたま知り合いになってくれただけの人…寄りかかったり求めたりしては…いけない人だ、私には幸太がいるじゃない…紗彩もいるじゃない…私は…

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しばらくして紗彩は元気になり、来週から7月という25日、金曜日ということもあるのか、駅前は人が途切れることなく、店も忙しく過ぎた。