「早く話しなさいっ!!」
口を開こうとしたところにまた怒鳴られ、グッと唾を飲み込んだ彩乃は、ようやく震えながらも先程の警察からの電話の内容を義父に伝え、今病院へ向かっていることも話した。
すると義父は少しだけ声を抑え、
「わ、わかった…私らも今からそちらへ向かう、そうだな……2時か少し過ぎか、その位には着くと思うから、それまで幸太を頼むな!?いいな?」
かなりの焦り声で話し、
「わかりました、先に行って待ってます」
と、彩乃が話し終わると、先程の警官と同じように、電話は切られた後だった。
“ふぅ~”………
また一つ深呼吸をするとタクシーが病院の夜間入口に着くところだった。

